特許分類コードFIを使った特許検索調査の方法【2019年変更対応版】

 新しい商品企画アイデアを出し、それを現実化しようとすると、特許や実用新案の調査をすることが必要になってきます。なぜなら、自分が新しく考えたと思ったアイデアが既に世の中に存在したり、さらには、既に誰かがそのアイデアを権利化したりしている可能性があるからです。特許や実用新案の検索調査には、「キーワード」や「権利者」などさまざまな方法がありますが、その中で私がオススメする​方法に「特許分類コードFI」を使った方法があります。

特許分類コードFIを使った特許・実用新案の検索調査方法

▼動画コンテンツ(YouTubeにリンクします)

(はじめに)特許分類コードFIを使った特許検索調査の方法の流れ

 特許分類コードFIを使った特許検索調査の方法の大きな流れについて説明します。

(0)特許分類コードFIを使った特許検索調査の方法をお勧めする理由

 特許分類コードFIを使った特許検索調査の方法をお勧めする理由についてお話します。

(1)参考になる特許からFIを抽出する方法

 参考になる特許から特許分類コードFIを使った検索をする元になるFIを抽出する方法を説明します。具体的には、すでに存在する類似した参考になる特許・実用新案に記載されているFIを見つけて記録します。

(2)特許・実用新案分類照会(PMGS)でFIの分類内容を確認する方法

 特許分類コードFIの分類内容がどのようになっているかを調べる方法を説明します。具体的には、特許・実用新案分類紹介(PMGS)でFIを検索します。

(3)FIを使って特許・実用新案を検索する方法

 特許分類コードFIを使って特許や実用新案を検索したり、検索結果を絞り込む方法を説明します。具体的には、検索画面でFIを検索キーワードとして検索したり、検索する文献種別や検索オプションの日付指定を指定して検索結果を絞り込む方法を説明しています。

(4)内容を確認すべき特許・実用新案を絞り込む方法

 私が実際に行っている、内容を確認すべき特許・実用新案を絞り込む方法について説明しています。具体的には、(1)「発明の名称」で絞る。(2)「図面(図)」で絞る。(3)「経過情報」を見る。(4)「請求項[1]」を読む。の4つのステップを経ています。

<参考1>検索結果一覧をExcelで開けるCSVファイルでダウンロードする方法

 特許・実用新案の検索結果一覧をExcelで開くことができるCSVファイルでダウンロードする方法を説明します。具体的には、検索結果一覧の画面で[CSV出力]ボタンを押し、ID・パスワードを入力して認証、ダウンロードするという流れになります。検索結果をExcelで開くことにより、余分な部分を削ったり、自分のコメントを追加したりすることができるので、とても便利です。

<参考2>Excelで開ける検索結果一覧のCSVファイルを開く方法

 Excelで開ける検索結果一覧のCSVファイルを開く方法を説明します。具体的には、Excelの[ファイルを開く]でCSVファイルを選択し、ウィザードでいくつかの設定をして開くことで、ExcelでCSVファイルを開いて編集することができるようになります。

<参考3>検索結果一覧をExcel化する方法

 検索結果一覧を簡単にExcel化する方法を紹介しています。具体的には、検索結果一覧を選択してコピーして、Excelにペーストします。

<参考4>特許・実用新案文献をPDFファイルで保存する方法

 検索した特許や実用新案をPDFファイルで自分のPCなどに保存する方法を説明しています。具体的には、文献表示画面で[文献単位PDF]ボタンを押して、特許や実用新案をPDF表示して保存します。

【事例1】公開特許から特許登録において内容が調整された事例の紹介

 公開特許から特許登録において内容が調整された事例を紹介しています。

【事例2】拒絶査定の不服審判の実施例紹介

 特許の拒絶査定について、不服裁判が行われた経過情報の事例を紹介しています。

【事例3】実用新案の技術評価請求の事例紹介

 実用新案について、技術評価がされた事例を紹介しています。

【事例4】実用新案の技術評価請求の事例紹介2

 実用新案について、技術評価がされた別の事例を紹介しています。実用新案の権利は抹消されておらず、手続補正書により請求項が修正されていますが、実用新案技術評価の結果、内容的には進歩性が無く有効でないものになっています。

特許分類コードFIを使った特許検索調査の方法をお勧めする理由

 FIは、特許庁の人などの専門家が実際にその特許の内容を読み、「●●に関する特許」として付与する分類コードで、私がこの方法をオススメする理由としましては、以下の2点があります。​
【理由1】限られた時間で効率的に調査を進められるから。
【理由2】キーワード検索による検索漏れによるリスクを低減してくれるから。​

【理由1】限られた時間で効率的に調査を進められるから。

 特許や実用新案を外注の特許調査会社に依頼する場合、私の経験上、ヒットする特許の件数にもよりますが、高額の費用が掛かります。さらに、ヒットした特許に抵触するか否かを判定する書類を出してもらうだけで、より高額な費用が掛かるようです。そのため私も抵触の判定については、見積までしかしたことがありません。しかも、外注の特許調査会社が抵触の判定を依頼する弁理士さんも、その人が得意とする分野でなければ、判定に自信がなかったり、請求項の内容が理解できなくて判断ができず、結局は弁理士さんではなく自分で内容を読み込んで理解し、その理解した内容を弁理士さんに説明して判断してもらったりと、「外注の特許調査会社に頼んだから、もう安心」とはならなかった経験があります。​大きな企業にいた頃は、特許専門の部署があり、外部の調査会社や弁理士さんとやりとりしてくれてあまり手間はかかりませんでしたが、人も予算も少ない中小企業や個人事業主では、特許専門の部署などあるはずもなく、高額の調査費用についても会社の決裁が下りないため自力で調べる必要が出てきます。しかしながら、普段は他の業務をしている中で特許の調査に割ける時間は限られており、効率的に調査を進め、できるだけ時間を取られないようにしたいと思うかたも多いのではないでしょうか?そこで、これまで私がものづくりの現場で何度も行ってきた特許調査をもとに編み出した、私なりの効率的な特許調査の方法、特許分類コードFIを活用した特許の調査方法をご紹介したいと思います。

【理由2】キーワード検索による検索漏れによるリスクを低減してくれるから。

 特許調査といえば、独立行政法人 工業所有権情報・研修館というところが運営する「J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)」にアクセスし、具体的な特許の番号が判明している場合を除き、特許・実用新案検索で検索キーワードを入力して検索するのが一般的だと思います。​もちろんこのやり方でも特許や実用新案を調べることはできますが、多かれ少なかれ、「表記ブレ」により検索にヒットしない検索漏れが存在します。ここで言う「表記ブレ」というのは、例えば紙を綴じる「ステープラー」がありますが、これは人によって「ホチキス」だったり「ホッチキス」だったり、色々な呼び方をすることがあります。ここで、「ステープラー」という言葉を使ってキーワード検索すると、「ステープラー」という言葉が使われている特許や実用新案はヒットしますが、「ホチキス」や「ホッチキス」という言葉が使われている特許はヒットしないのです。試しに実際に「ステープラー」、「ホチキス」、「ホッチキス」、それぞれの言葉で特許や実用新案を検索して、「表記ブレ」による検索漏れを確認してみます。すると、「ステープラー」が738件、「ホチキス」が430件、「ホッチキス」で978件と、ヒット件数にバラツキがあることがわかります。​このように、ある内容について特許や実用新案を調べる場合、検索に使用する検索キーワードによってヒットしたりしなかったりする、「検索漏れ」が生じることになり、特許や実用新案の調査としては不十分で不安の残るものと考えられます。​キーワード検索を使った特許検索の不十分さ、不安感を低減する特許の調査方法として、FIという特許の分類コードを使った調査方法があります。FIは、特許庁の人などの専門家が実際にその特許の内容を読み、「●●に関する特許」として付与する分類コードで、このコードを検索に用いることにより、表記ブレによる検索漏れを防ぐ、より精度の高い検索作業になると考えられます。もちろん、特許を読んだ人の主観による分類の違いや誤った理解、分類ミスなどのリスクも存在すると思われますが、検索キーワードの表記ブレによる検索漏れのリスクと比べれば、その発生確率は低いと思われます。​ちなみに、調査する件数は桁違いになりますが、私の経験した特許調査会社による調査も、特許調査対象の絞り込みにFIを使用していました。あくまでも私の知識・理解なので正確でない部分もあるかもしれませんが、少なくとも、FIが特許の専門家のフィルターを通して分類されたより整理された情報であり、これを活用するFIを使った特許の調査方法は、特許調査会社も活用していることからも有用な特許の検索方法であると私は考えます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA