Product 商品開発のプロセス(3) 商品発売後 編

品質管理やアフターサポート

商品の発売後は、品質管理やアフターサポートをします。具体的には下記のようなことをします。

●1stロット→2ndロットに向けた改良
●入庫検査
●良品化作業
●不具合品検証
●不具合データベースによる集計、工場へのフィードバック

●1stロット→2ndロットに向けた改良

1stロットが発売され、何も問題がないことはまれでしょう。1stロットでは、商品を使っていてお客さんがケガをしたとか、バラバラに壊れたといった「致命的な」不具合が発生しないことを目標にしましょう。そして発売してからしばらく待ち、市場で発生した不具合をまとめて集計します。不具合が集中している場所があれば、そこが改善すべき点です。商品開発時に気づかなかった意外な不具合が発生するのもこの頃です。2ndロットを発注する前に、発生した不具合や自分で気になった部分の改善方法を検討して工場とやり取りしておきましょう。発売する前の1stロットで商品を完璧に仕上げることは不可能で、2ndロットまでに不具合が潰し切れれば充分だと私は思います。

●入庫検査

基本的には全ての商品、ロットについて出荷前、もしくは入庫時に検査することをオススメします。昔から作っている商品でも、これまで何の問題もなかった商品でも、今度のロットで問題が発生しない理由にはなりません。少ない数でも良いので、面倒がらず、業務を調整して、マメにチェックするようにしてください。慣れてくると、箱を開けただけで肌でヤバさ(何か不具合が発生しているの)を感じるようになります(経験談)。

●良品化作業

検査の結果、残念ながら不合格となってしまった場合、何らかの手直しをして出荷するか、全てを一旦工場に戻す(シップバック)する、(やったことはありませんが)処分するなどの対応をする必要があります。
シップバックは手続きが面倒だったり、お金がかかるので工場が同意しなかったりで、経験上、何らかの検品や手直しをして良品化して出荷するというパターンがほとんどです。
良品化については、検品や良品化作業を得意とする会社があるので、そちらにお任せしたり、社内で日時を決めて人を募って作業したり、簡単な作業だったら、担当者が少しずつ在庫を取り寄せて、業務の合間に作業したりします。
外注するのであれば、作業内容を明確化し、手順書や検査基準を定めて依頼しましょう。一番確実で手っ取り早いのは、最初に作業現場に立ち会って、作業する人にレクチャーすることだったりします。

●不具合品検証

不具合が発生し、ユーザーなどからクレームが入ったら、冷静に現状を把握しましょう。ものづくりの言葉に三現主義というのがあり、「現物」「現場」「現人(使った人)」の情報をきちんと入手してから諸々を判断したほうが良いです。
よくお客さまからの連絡を鵜呑みにした営業マンなどから慌てて電話が掛かってきて、現物を確認せずに想像だけで話をしてくることがありますが、それではいくら長電話したところで仮定の話になり、結論はでません。
まずは申告内容を確認し、可能であれば現物を入手して検証してから判断しましょう。実際に現物を確認してみると、再現しなかったり、お客さまが操作を間違っていたということもよくあります。

●不具合データベースによる集計、工場へのフィードバック

不具合が発生したら、記録しておきましょう。商品ごと、工場ごとにまとめておけば、工場にフィードバックすることができます。もしも同じ時期に、同じ商品に、同じ不具合が発生しているようであれば、大規模クレームのサインかもしれないので、十分注意しましょう。該当するロット番号(生産日、生産時期)の商品を数個取り寄せて、自分の目でチェックするのが望ましいです。たまたまの不具合が続いたのであれば、様子を見れば良いですし、もしもロット全体に不具合が発生する恐れがあるのなら、良品化などのプロセスを入れましょう。
また不具合情報を蓄積して、写真付きの「不具合事例集」を作成しておけば、次に自分たちで類似の商品を開発するときに参考にすることができますし、工場にもこの事例集を渡し、不具合に対する認識を共有することが可能です。また新しく取引を始める工場に渡せば、認識の共有だけでなく、自社の品質に対する意識の高さを印象付けられますし、商品化する際も、この事例集を根拠にスムーズにダメ出しすることもできます。
特に、今まで見たことのない新しい不具合については、画像などを入手して、積極的に「不具合事例集」に加えていくことをオススメします。

●営業・販売担当、エンドユーザーからの問合せ対応

新商品が発売されたばかりの頃には、営業・販売を担当する方から仕様や不具合に対する問い合わせが多くなると思います。事前に問い合わせ窓口に情報を伝えておくことで、その手間を減らすことができます。それ以外の問い合わせで、同じ質問を多く受けるようであれば、資料を作成して社内に配信してしまうのも手です。資料を作成するのは手間かもしれませんが、問い合わせのたびに自分の作業の手を止めて調べたり対応したりすることを考えると、かける甲斐のある手間だと考えます。会社によっては、FAQ(よくあるお問い合わせ)を動画にして、都度アップしているところもあるようです。負担は大きいですが、動画まで作成できれば、書類よりも伝わりやすいのに理想的です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA